サンタクロースがいなくなった日

小学校1年のクリスマスの朝、

目覚める枕の横に小さな小箱。

「サンタさんからのプレゼントだ!」

開けると四角い箱の中に綺麗な深いブルーの文字盤の腕時計が入っていた。

あまりの嬉しさで声がでず、小さな居間の父の横で何度もしては外したりしていると、

「あなたー、あの香の時計、以外と高かったわねー」

台所にいる母の声がした。

その日から大好きだったサンタクロースがいなくなり、サンタクロースも来なくなった。

子供心に大人になると知らないことも知って行く寂しさを感じた。

あれから39年、サンタクロースの最後のプレゼントは壊れても捨てれないでいる。