
フランスのリモージュ焼きで有名なブランド「ベルナルド」。
このユ(ウ)ージェニーと名付けられた食器のデザインは、フランスのナポレオン3世の妻がバラをとても愛でたことから名付けられました。
今から21年前、あまりの綺麗さに飛び込んだ食器店に、このユージェニーがありました。
デミタスカップ&ソーサーで買い求めましたが、繰り返す引っ越しでカップだけになり、
そしてカップも静岡に引っ越す時に不注意で真っ二つに割れてしまったのです。
このカップには特別な思い入れがあります。
実は飛び込んで入ったのを切っ掛けに、このお店でアルバイトをすることになったのです。
バカラやオレフォス、クリストフル、コスタボダ、そしてベルナルドとガラスから食器、カトラリーまでフランスのヴィエンヌにあるショップをそのままコピーして作ったというお店でした。
お店の商品を一つ一つ丁寧に磨いていると、いいもの、価値があるものと言われる意味が肌でわかる気がしました。
ガラスは鉛の含有率、磁器は粘土と釉薬の質、これが品のグレードを決めると思いました。
毎日磨いていると気持ちが良かったのが、このユージェーニーシリーズでした。
わたしにいろいろ教えてくれたカップでしたので、割れた時はショックでしたが
「形あるものはしかたない、いつか直そう」と思って捨てずにいました。
今回、工房いにしえさんの修復キットを取り寄せて、もとの形に戻りました。
後は欠けているところをパテ埋したら完成します。
もうこちらのデザインは廃盤とお聞きし、割れたものを自分で直せる時代にも感謝しています。