福のむ

先日、あるところにお茶を飲みに行きました。

着物姿でお茶を運んで来た女性は、そそとして涼しげでした。

お茶を飲み干すと、湯のみの底に「福」という感じが浮かび上があがりました。

音楽の掛かっていないその空間は蝉の声だけ響いています。

窓辺に生けられた百合の花が背筋よく伸びています。

美味しく福を飲めました。