人生に賽を振れ

「ちゃんとしなさい。

早くしなさい。

何でできないの。

勉強しなさい。

行儀が悪い。

遊んでばかりいないの。

何考えているんだかさっぱりわからない」

これは子供のころ母によく言われていた言葉です。

「大きくなったら蟻とキリギリスのキリギリスになるぞ。

お前のような転職は職場荒らしだ。

そんな生き方では将来はたいした人間にならないぞ。

人間国宝なんてなれるわけがない。

平凡な家庭では偉人・成功者にはなれない」

これは成人前後に父によく言われた言葉です。

母も父からも褒められた記憶はありません。

応援された記憶もありません。

否定的で、よくないと決めつけた言葉ばかり聞いて育ちました。

そんな快適ではない環境で、私は小学校高学年から自分の殻を作り始めました。

この否定的で、決めつけの小さな世界から自分を守ろうと無意識でした。

するとその小さな世界は家庭だけのことでなく、

地域、日本、この社会も意外と小さくない?

もっとやりたいこと、ワクワクする知らない世界があるはず!

そう思うと体の細胞がザワザワし、こんな体では窮屈だと思ったのです。

きっと両親は我が子を産んだはずなのに、恐竜の赤ちゃんだったのか?と驚いたことでしょう。

さて、殻の中でそれなりに育ち、50歳を過ぎた頃、

いいんじゃない、これが私なのよ。

やっと殻がとれました。

自分で作った殻なのに、いつの間にかとれなくなっていたんですね。

ちょっと時間がかかりましたが、それも必要だったのかもしません。

今、10年が経ち、やっと、がおーがおーと動き吠えています。

やはり、恐竜だったのですね。

殻の中にいた分、私は今が嬉しいのです。

でも、その殻にいたこと、いた時間、

それも今の私になるには必要で、必然だったことでもあります。