「もみがらくんたんまき」
この呪文のような言葉は、
籾殻を焼いて無酸素の状態に炭化させた籾殻のこと。
何に使うかというと、土壌改良。
昨年、畑仕舞いに使用したところ、今年のさつまいもの出来がとてもよかったので
来年の畑のために、今日、45リットルを4袋、軽トラに載せて山にある畑へ撒きに行ってきた。
ぶぶーん
昨夜、ふった積雪で道が悪い。
タイヤは頑張って小道を登っていく。
背には来年の畑のためのモミガラクンタンを載せて。
走るこの小道が未来へ続いている。
そう思うと、このわたしの身自体、来年に続いているのがわかる。
来年も無事に畑開きできるのかはわからない。
それでもモミガラクンタンを載せて走る私のこの行為は
来年があると確信しているから。
白く雪を被った土にモミガラクンタンを撒く。
半紙に墨で書くようで、気持ちがよい。
撒いては鍬で土と混ぜる。
隅から隅へと繰り返し、半紙はすっかり灰色にかわり、足元は雪が溶けてぐちゃぐちゃになっている。
これが半年後、美味しい野菜をつくる土台になるのか。
自然の力と、人の編み出した工夫の力を改めて感心する。
この程度が一番、人によい工夫の力なのではないだろうか。
AIやSNSやロケットやのあれこれは、もうすでに人の手に負えない域にいっているのではないか。
モミガラクンタンのように野菜をよくする、
人の心地よいサイズの暮らしを助ける、
そのくらいの知恵が人が人らしく生きられるレベルと思うのは私だけか。
そんなことを思いながら、背の軽くなった軽トラで灰色の畑を後にした。
