音楽を聴けばその音楽に影響される。
香りと同じで、すぐに神経を刺激するからだろう。
私は起きて、気持ちよくスタートをする準備の一つに音楽を選んで掛けている。
向こう側から一方的に聞こえてくるテレビは好みでないのでほとんど見ない。
耳障りになって心が気持ち悪くなるのだ。
耳から入ってくる言葉はそれだけ心を左右する力を持っている。
昨年、近くにネイルサロンを見つけて行くと、そこの彼女が数分経ちこんなことを言った
「昨年、へんなお客様がいて、この下手くそ、店辞めろとか手紙がきたんですね。ちょっとその時は落ち込みました」という。
話の内容にも驚いたが、何よりそれを新規で伺っている私に話してくることに驚いた。
ふんふんと私が聞き上手なのか、彼女はそれから引きこもりの次女の話や、家の車庫を工事中のショベルカーに傷つけられたことや、通っているマッサージ屋さんで青あざつけられたとか、出てくる出てくる。
聞いていて「もう聞きたく無い話です」と言いたかったが、可哀想な思いをしたのねと、聞き手モードに徹した。
近い家路に助かったが、帰宅後はぐったりしてしまった。
これは次もあるのだろうか、ネイル2時間の試練が。
新年明けの2回目、正月にグアムに行くと彼女がいっていたのでどうでしたか?と訊くと「最悪で、もう2度はないと思います」の言葉から延々つまらなかった話が始まった。
この方はいつも否定的な捉え方をして、言葉もそのままなのだろう。
そして昨日、今年初のサウナをして帰宅のタクシーをGOで呼んで乗り込んだ。
すると運転手が「今、旅行客乗せて、随分遠くまで行った帰りで、道が混んでて大変だった」と話始めた。
そうですか、と労いの返事をする間もなく、彼はこう続けた。
「混んでる道でUターンとかして違反になるから気をつけているんだけど先輩は違反してナンボな商売だというんで、僕はいや違うでしょと思ってね」と話が途切れずあれこれ批判に。
このタクシー運転手、昨年の秋にも乗ったことがあること思い出した。
その時も猛烈な批判を乗車後からずっとしていて、私は自宅で降りた時にゲンナリしたのだ。
「聞いてくださいよ」とばかりにネイルサロンの彼女も、タクシー運転手の彼も、止まらない批判の言葉。
批判言葉は聞いていて何も気持ちよく無い。
言ってる方はすっきするのだろうか。
私も何気に批判を言っているかもしれない。
気をつけましょね、と私が気がつくためにこの彼女、彼らとの出会いがあったのか。
神様、このような学びをお与えくださ大層有り難く存じます。