レコードプレイヤー

ゆっくりしたい時はレコードを聴いていますと人に言うと、

「今どきレコードを聴くとは珍しいですね」と言われる。

今ではスマホで何でも聴ける時代。

いちいち”よっこらしょっ”と立ち上がり、A面をB面に変えるなどしなくてよいのだ。

それが5年前に、フランク永井の歌うWOMANを何かの拍子で耳にし、あまりのキュンとする懐かしさに

どうしてもその元を欲しくなってアマゾンでポチリとEPサイズのレコードを買った。

何故、そんなにフランク永井のWOMANに胸キュンなのかよくわからない。

焼酎の樹氷のコマーシャルで、当時、田中裕子さんが出ていたと思う。

それが胸キュンの種にはならないはずで、他にあるはずだが思い出せない。

振ったのか、誘われたのか、キュンとなる人がいたのか定かでないが(いずれも異性絡み?)

多分、その程度のことだろうと思う。

5年前にレコードを買ったのに、レコードプレイヤーを買ったのはそれから2年後。

飽きて聴かなくなるのではと自分へのお試し期間を設けたのだ。

 お試しに合格して小学生以来に手に入れたレコードプレイヤー。

レコードに針を落とした瞬間、一気に12歳の記憶が戻った。

「これで子供放送を終わります。皆さん、早く帰りましょう」

私の小学生の5、6年は全生徒向けの校内の放送局で放送担当をしていた。

「今日は何の話をしようか」「何の音楽をかけよう」など毎回企画して楽しんでいた。

同級生の大好きな彼に、この想いが届けと掛けた音楽もある。

そう、昔は音楽を掛けたのだ。

思えばあの頃、すでに想像と発信が好きだったのかな。

自慢ではないが、私の声は美声でもなく、舌が長いから(嘘つきということ?)滑舌も悪い。

ちゅんちゅんと口先だけで話すので、父からはもっと腹から声を出せんのかと言われたことがある。

レコードひとつに随分とたくさんの思い出があるものだ。

今、私の人生はEPを超えてLPづくりをしている。