少しずつ鈍く、少しずつ同調

ここ2、3年で急に老いを増してきた父。

父から物や畑やらを譲り受けたりと行為としては既に受け入れているが、

目の前で日増しに老いていく姿を見るのは非常に苦しい気持ちになる。

かと言って、いつもながらの会話と態度の私

特別に大事!大事!にするわけでもない

それでも、”もし親がこの世から居なくなりもう話すことができない”と想像しただけで怖い。

たくさんの死を見たり知ったりと経験していても、きっと私は鬱になると思う。

そんな私もここ数年、無理の効かない関節や、重力に引き寄せられる身体や、

覚えられない皺の少ない脳や、皺が増えた顔と枚挙に暇がない現象が起きている。

そんなこんなのが増えて、いつの間にか「皆、死んでいくのよね」などと少し親の死を受け入れ始めた自分がいる。

こうして牛歩のごとく、自分にもあちらこちらに老いがくると、

親の死も自分の気が付かないところで知らず知らずに受け入れる準備をしているのかもしれない。

よしよし、このままいけば鬱は回避できそうかも。