心住期のこと

ヒンズー教には人生の道標として古代インドの考え方「四住期」というものがあるそう。

人生を4つに区切る人生論で、日本では作家五木寛之氏が 第3ステージにあたる「林住期」を書かれてベストセラーになり、日本人にもその四住期という言葉が知られたようだが、私の知ったのは最近のこと。

前のめりに各期を読んで感心していると、別の書物で、ある方が「第5ステージとして心住期があると感じる」と書かれているのを見つけた。

四住期は25歳刻み。第1ステージの学生期、第2ステージの家住期、第3ステージの林住期、そして75歳からの第4ステージ、遊行期である。

すると第5ステージの心住期は100歳からになる。

ある方の言葉でいうと「心住期」は生きている人の心に住む時期で、肉体が滅びても、関わった人の心の中に生きる時期があるということらしい。

肉体は無くなっても生きている人の心の中にいる期が故人の年で100歳から125歳くらいということだろうか。

これを読んで、なんだかとても気が嬉しくなった。

何故なら私は第1と2期のステージはかなりの赤点だし、補習を受けて何とか第3期にいれていただいた人生である。

最後の第4期はこの世に執念をなくし、終焉に向けて準備する期だが、私の場合、この4期で赤点時代に大変失礼なこと、申し訳ないことをしたことを懺悔して、優等生にならずとも一応卒業をするための時期に当てたいと思っている。

この4期の後に心住期があるのなら、あの世に行った私はどなたかが、僅かでも懐かしく思い出してもらえることを期待してチラチラと雲の隙間から覗きに来たいと思う。

ん?これではまだ、あの世に到達していないということになるのか。

期がずれて長生きしそうである。