確かあれは中学3年生だったような気がするが、家の側の本屋で初めてお小遣いで女性の自叙伝を買った。
本のタイトルはしっかり覚えている
「女は悲しいものですか」
惚れた男性のために罪を犯して牢屋に入ったある女性の本である。
何故、この本に惹かれたのかは定かでは無いが、これを機にわたしは気づくと女性の自叙伝を国内外問わずに読むことが多くなった。
一人の女性のものの見方、生き様、終えかたに興味があるのだと思う。
この世での役割見たいなものが見え隠れするような気がするのだ。
するとわたしは、わたしは何の役割があるのだろ、
何のためにわたしなのだろう、
そんなことばかりを考えて高校の3年間は今でいう自分探し、いやかなり迷子になっていた。
女性は影となり支える月のようだ、
違う、万物を照らす太陽なのだ、
などなど耳にもするが、果たしてどうだろう。
わたしは月でも太陽でもなく、宙でコツンとぶつかって出来た小さな欠片のような星を望む。
「あの欠片、すっごく小さいのに妙に青白くキラキラ光っているね」
地球から宙を見上げる子供たちの会話に参加できるような。