中学3年生の夏休み。
自分で自分を持て余していた時期に歌手中島みゆきのLPレーコード「寒水魚」を姉が買ってきた。
隣の部屋から日夜聞こえるその歌に暗い歌だなぁと思いながらすっかり覚えてしまった。
当時何を悩んで自分を持て余していたかわからないが
思春期特有の?何かに夢中になりたいと思いながらも何で生きているのだろう、
どうして私何だろうとばかり考えていた。
何より部活を辞めて丸々肥り初めていた自分が嫌いだった。
7キロ太った私の身体は和金から琉金へと変化した。
それも背ビレや尾ビレがない琉金。
優雅に泳ぐどころでなく丸く浮かんでいるだけだ。
これじゃただのダメ金だなと苦笑しながら寒水魚を口ずさんでいると頭にうかんだ
「もしかして出目金にはなれるかも?」
鏡を覗いてみて思った。
確かに目は大きいな。