朝を迎える

少し前までのわたしなら

昨日、心に棘が刺さったまま眠り

翌朝目をさまし、やっぱり刺さっていると棘を確認するような朝だったが

ここ数年でそれが変わってきた。

たとえ数時間の睡眠であろうと

記憶を司る海馬がパカパカ走って遠くに「ポイっ」と棘を捨ててくれるのだろう。

お陰で目覚めの朝は昨日の棘が刺さった箇所をよく覚えていないようになった。

こうして少しずつ棘なんぞ刺さっていることも

棘という言葉さえも記憶から削除されて行く気がする。

ン?

もしかして、ボケ?