「前略
素直に言えないのでお手紙を書かせていただきます。
わたくし、ここ数日挫けております。
何に?と訊かれてもお恥ずかしくて手紙でも書けません。
いえ、正しくは挫けている理由を知りたくて手紙を書き始めたのかもしれません。
挫けているのはわたくしの低い志ゆえで
そんなことを棚に上げて昨夜は”もうやってられねー”
いえ、”やっていることが虚しゅうございます”と疲れた体をベッドにダイブしておりました。
お恥ずかしい限りです。
察するに・・・
わたくしがご新居に提案しましたインテリアコーディネートをお施主様はセンスが良いとご評価いただいたのですが、
相見積もりをとられ、わたくしに頼みたいが金額が他方はかなりお安いのでとお電話が来たので
「どうぞお気になさらず、望まれる方へご注文ください」とお返事をいたしました。
近年はインテリアの商品を特価にしてインターネットで販売する業者が多くございます。
コーディネートさえ提案を頂戴できれば商品はインターネットで買うもんね、
このようなことが2件続きました。
わたくしを評価してというよりやはり金額ありきなのかと寂しく思いました。
次に、
新たな提携先の会社様で仕事を習って覚えておりますと
ああでもこうでもと細かく取り決めがあるにも全て口述ですと御膳をひっくり返したくなりました。
2、3時間の仕事のために往復2時間半がとても長く感じるのーと泣きごとを思った次第です。
そしてこのお手紙を書こうと思いペンを取りましたらこちらのタイトルが”旅するお茶の時間”とありますでしょ。
あれま、と思いました。
相見積りをされ心揺れることも
知らないことをあれこれ習うことも旅をしているのと同じことではないかと。
自らが望んだ生き方なのに何を言ってるんだ軟弱者!と自分からお叱りを受けまして
お恥ずかしくてダイブしたのです。
こうして書かせていただきましたことで挫けた理由がよくわかりました。
末筆ですが感謝申し上げます。
そしてやはり旅を続けようと思います。
草々」