志という測り

今月7月23、24日のハンドメイドインジャパンフェス2016に出店する。

5000人ほどのクリエーターが参加するフェスは正直とても苦手だ。

友人に勧められ応募したのがきっかけで、なんで応募したのだろう・・と少し後悔していた。

もともと我が家はアトリエにも使うために1年前にリフォームもしていただいたわけで、

テレビ台化していた電気窯に申し訳ないと目を合わせないようにしていたのだ。

箱に眠っていた白磁を出し、出席を取る先生のように一つ一つを確認し、よしよしと磁器を並べた。

磁器はキランと嬉しそうに笑っている(ように見える)。

電気窯も休みのない競走馬のようにここ数日ずっと走っている。

ものばかり作る生活、こんな風に過ごしたいって確か25年前にテレビに出演した時に話していた私。

「将来は、アトリエを持って自分の作りたいものを作っる生活がしたいです」

当時はあのまま広告代理店のアートディレクションをしていれば、そんな遠くもなく、叶わないような夢でも

なかったのに何故に実現するまでこんな25年もかかってしまったのだろう。

ふと、電気窯の音を聞きながら思い耽った。

「ふん、なんという理由ではない、その程度の志だったのだ」と詩人茨木のり子さんの声が聞こえた。

まさに、まったくその通り。