立って、歩いて、右見て、左は?と
社長とそこにいる専属カメラマンが私に指示をする。
その頃、私は新体操をやめて一機に6キロも太っていた。
「全身はパッとしないからバストアップの方で使えるかもね」
あれこれ身体の形を批判されるのが耳に入る。
人に見られるのが苦手な私は何でココに来たのだろうと浅はかな自分の行動を後悔しはじめた。
断って帰ろうかな。
「じゃ、名前を考えよう」その時、社長が言った。
帰る気でいた私は自分の名前以外の名前を付けられるということを知り、
本名では無い名前で存在するモデルという仕事を面白いと思った。
レイラ
アンジェリーナ
ダイアナ
あれこれ名前が飛び交う。
結局この日は名前が決まらずに翌日の宿題になった。