ゴミ箱へ

買ったばかりのリボンがない。

あれこれ探しても出てこなかった。

13歳の時の経験だ。

狐につままれたような思いだった。

それから、時折同じ現象が起きる。

あれ?無い。

気づくとゴミ箱に入っていた。

そう、他のことを考えながら手だけが動いて

必要なものをゴミ箱へ、

不要なものを握っている。

13歳の時のリボンもきっとこれで捨てたのだろう。

それに気づいてからゴミ箱は蓋のあるものにした。

捨てる前に確認する一手間である。

それが先日、引っ越し後から見当たらない物が数点ある。

引っ越し前に見た最後の記憶だけ残っている。

全く見当がつかない。

私以外の手が持って行ったとしか思えない。

この時に学んだことは、

散漫になると失せることがあるということだ。

今日も自分の大切なものを散漫にしていないかと確認する朝である。