知らないところ

目的地にいかないバスに飛び乗ってしまった。

まぁいいか、バス停一つくらい歩いて戻れる。

結果、知らない道で降り、

知っている道に戻った。

知っている道でも歩いたことはなく

プーンと薫ってくる目黒川の香りや店先の桃の香り。

手をつなぐカップルさえ新鮮に目に映る。

これも、目的地に向かうバスなら知らなかった景色なのだ。

案外いいな。

何も考えないことって。