シンクロ来る

暑い日は夜長をして涼しくなる夜の方が捗るとばかり、夜更かししてはここ数日お寝坊していた。

ベッドに沈み込んでいる日曜の朝、耳元でピポパポと音がなった。

なんだ、なんだと寝ぼけて携帯電話を見ると「非通知設定」と画面にある。

非通知は通常は出ないことにしているのだが、寝ぼけていたため「もしもし」と出てしまった。

「◯◯雑誌の者ですが」と女性の声。

提携している雑誌編集長からの海外から来ているmiss Iの取材に明日いけないか?という依頼だった。

明日?確か約束は無いはずと思い二つ返事で快諾すると通訳の人も探しているという。

通訳の仕事をしている友人に話すとこちらも快諾。

月曜の渋谷のホテルで取材を始めた。

すると、miss I は私がつい数日前に読み始めた本と同じ話しをし始めたのだ。

それも珍しい内容の話しなのに、リアルにそれを開発・研究している本人から訊いているのだ。

それに続き、彼女の口から「強い女性はだめ」という話題が出たのである。

最近、私は半分中性化しているかな?と思う節があったので、これまたドキリとする話しだった。

なるほどなーとインタビューを2時間ほどし終え、すっかり自分の為にmiss I は目の前に現れたのかも!というほどの時間だった。

あー、たまには寝ぼけて電話に出るのもいいものだ。

シンクロはそんなぼんやりした時に起こるのかもしれない。