ヘッドライト テールライト

車の免許をとったのは21歳の時。

18歳の時にアメリカングラフティと言うアメリカ映画を見て

自分でアメ車を運転したかったからだ。

当時はオートマティック車など無く、すべてマニュアルのギアチャンジで

力みがちな私は苦手だった。

初めて買った車から、国産車を購入したことはなく、

いつも壊れそうな外車ばかり乗っていた。

愛車が入院すると退屈な国産車が代車であてがわれ

味も素っ気もなく早く自分の車に乗りたくて仕方なかった。

東京に住む今は車を所有していない。

とても忙しい東京で運転したいとは思わないのだ。

でも、時々電車に乗り本を読んでいると車を運転したくなる。

そんな時は自分が車になったように想像して

ライトを付けてみる。

テールライト、ブレーキライトもつくか試してみる。

ルーフなしの車が好きなので屋根も開けてみる。

どうだろう、私という車は。

ちょっと新車と呼ぶにはほど遠くなってはいるが

まだまだ走るぞ。

そう、ヘッドライトは以前よりも明るく

テールライトはどんどん魅力的に、

カーボディも丸身を帯びて。

昔乗りたかった車に成って来たのではないか。

楽しい想像が続く七夕の夜である。