同じ場所

今、このある都市のこの家の建つ地に

私は眠り、食べ、暮らしている。

この同じ場所で何年か前、何十年か、何百年か、何千かの前にも誰かが暮らしていた。

お侍さん、熊の親子、テラノザウルスかもしれない。

起きて食べて寝て命を育んで・・・

その人たちがこの地の下でミルフィーユのように段々と重なり永眠している。

今私が腰掛けている辺りの下に誰か

化粧台の下にも誰か

誰かがこの地の下にいるのだろう。

暮らしていた彼らの場所。

そして今は私の番。