海から離れて

潮の香りが時折する横浜から離れ

まだ5ヶ月だというのに随分遠いところへ来たような気がする。

あの塀の上の木陰で休んでいた野良猫や

なかなか通らないタクシーを待つ木陰の下や

都内に続く長い乗車の京浜東北の電車や

何もかも不慣れで馴染みの無い暮らしが

親戚の家に住んでいる様な緊張を感じ得た日々。

休みの日が続くと、ふと潮の香りが恋しくなり

カモメになって海を飛びたくなるのである。