電源オフ

偉そうなことを言える私ではないのだが最近電源OFFのエリアでのモラルが気になる。

東京で仕事をし始めてまだ間もない頃、仕事帰りでクタクタだった私は電車の優先席シートに腰掛け仕事の報告をメールでしていた。

優先席は4人掛けで私は端に座り、もう一人の男性は反対の端に座っていた。

その間は2席空いていたのだがその男性は声を掛けて来た。

「あのー、私、これなんです!」

男性が背広の胸元から出したパスポートサイズの紙には『心臓に機械をいれています』という証明書だった。

私はその紙の存在に驚き、その男性に大変失礼をしたと謝罪した。

優先席の電源OFFが本当に必要な人がいることを改めて思い知った。

しかしながらスマートフォンが普及されてから電源OFFのエリアでも、電車内でも殆どの人が携帯をいじっている。

いじっていない人を捜す方が難しいほどだ。

こんな状況では本当にOFFが必要だと叫んでも誰も耳を貸してはくれないだろう。

誰かがやっているから、でいいのか?

あなたが、あなたの大切な人がOFFのエリアでしか生きれないとしたら?

相手の立場に立って考える思いやりが欠如してきてはいないだろうか?