
ここに来て、少し考えている。
と、いうより佇んでいる。
ふと私の手元を離れ鎌倉に嫁いだ自作のティーカップのことを思い出した。
手元にはデザイン画とそれに寄せた詩が残っている。
「木の声が聞こえるあなたへ」
あぁ なんて愚かだろう
あなたを倒し
腰掛けている
今日までアニシアベイローベルを知らなかった。
本を立ち読みして、この私のティーカップを買ってくださった方に差し上げようと購入した本で
その作者の名前もしらなかった。
何故かその本が頭の中に時々現れるので気にはなっていたが
私は日々に忙しく、大した意味は無いと知らぬ顔をしていた。
その日々の方が大した意味はないと気づかずに。
今日、偶然にもその本の作者のことを知った。
ダイナミックなイラストながらも包み込む自然さ。
大地に沿う温かで力強い生き方。
ボヘミアンな彼女。
もう一度、嫁いだ同じデザインのティーカップを作陶したくなった。
そろそろかもしれない。