
今夜はサンタクロスが来る日です。
今年は来てくれるのかと待っているのですがまだ現れません。
4歳の幼稚園児の頃、雪国の社宅に親子4人で暮らしていました。
クリスマスのサンタクロスの話しを聞いて
2歳年上の姉とサンタさんを捕らえようということになり
二段ベッドの梯子と反対側の角にある勉強机の足に紐を張りました。
紐の2カ所に鈴をつけサンタさんが紐にひっかかり鈴がなったら目を開け捕まえるというものでした。
なかなか鈴が鳴らずうとうと寝てしまい朝目覚めると枕元にプレゼントが置いてありました。
「サンタさんどうして紐にひっかからなかったのかな」
「鈴鳴らなかったものね」
その前夜に私は父の背に負ぶさりながらサンタクロスの質問をたくさんしていました。
「サンタさんはどこから入ってくるの?」
「煙突から入ってくるんだよ」
「煙突熱くないの?」
「ストーブが消えた夜にくるんだよ」
「こんなに細いのにどうしてプレゼント持って入れるの?」
「魔法で小さくするんだよ」
「どうしてわたしのお家がここだってわかるの?」
「雲の上で1年掛けて子供の家を調べてくるんだよ」
「サンタさん煙突のすすで洋服黒くならないの?」
「サンタさんはたくさん服を持っているんだよ」
「どうして寝ている時でないと来ないの?」
「人に見られると消えちゃうからだよ」
「煙突のないお家にはどうやって入るの?」
「たくさん玄関の鍵をもっているんだよ」
こんな質問を延々としていたのです。
今思い返せば父は一所懸命嘘をついてくれたのです。
そのお陰で気持ちよく信じることができました。
今大人になってサンタクロスは親がしたこととわかっていますが
それでも本当にいるような気がしてならないのは
こんな風に思う私に育ててくれた父がまさにサンタクロスだったのでしょうね。