秋風

自分の感受性ぐらいちゃんとせよと思っているが

今夜は聞こえて来る風鈴の音色が妙に肌に染みて切ない。

風は私の無防備な襟足目がけて吹いて来る。

家々から溢れる窓明かりが訳も無く歩みを早くさせる。

落ち葉がカサカサと小さな渦を作り通り過ぎて行く。

小さな声で鳴く虫も数える程度しかいない。

なんだろう、この大波のように込上げて来る感情は。

明日行く大阪は愉快であって欲しい。