ジーナ

今から十数年前、

ある決断をした時

映画「紅の豚」を初めて観ました。

当時は豚やストーリーが何だかよくわからず、

その映画を教えてくれた人が何故この映画を好きなのか

理解できませんでした。

その教えてくれた人とはそれ以来会っていません。

というよりわたしの決断で会えなくなってしまいました。

そして反面、

ある決断をしてもう会うことも無いだろうという人と

今は時を経て会うようになりました。

今夜、それ以来観なかった「紅の豚」の映画から

十数年前には感じなかった、受け取れなかったことを

たくさん今日は感じ受け取りました。

女性ジーナの台詞の「今は賭けをしているところなの、

この庭にいるときあの人が現れたら愛そうと」は

様々なことを創造させられました。

そのあとにジーナに結婚を迫るアメリカ人に対し

「この国はあなたの国より複雑なのよ、坊や」と言います。

なかなか子供向けの映画にしては大人な構成と感心しました。

そんなことを考えながらあれから随分歳月がたったものだと

改めてジーナより歳をとったわたしがここにいました。

会えなくなった人に「わたしも紅の豚好きだわ」と言えたら。