野菜を育て、食べる生活(2)

父のその言葉を聞いて倉本聰氏の脚本「北の国から 遺言」のある台詞が脳裏に浮かびました。

 

 

遺言

純、蛍、俺にはおまえらに残してやるものはなんもない。
でも、おまえらには上手く言えんが、残すべきものはもう残した気がする。
金や品物はなんも残せんが、残すべきものは伝えた気がする。
正吉や結ちゃんにはおまえらから伝えてくれ。

俺が死んだ後の麓郷はどんなか。きっとなんにも変わらんのだろうな。
いつもの様に、春、雪が解け、夏、花が咲いて、畑に人が出て
いつもの様に白井の親方が夜遅くまでトラクターを動かし、
いつもの様にでめんさんが働く。
きっと以前と同じなんだろう。

オオハンゴンソウの黄色の向こうに、ゆっこおばさんやすみえちゃんの家があって
もしもおまえらがその周辺に拾ってきた家を建ててくれると嬉しい。
拾ってきた街が本当にできる。
アスファルトの屑を敷き詰めた広場で快や孫たちが遊んでたら嬉しい。

金なんか望むな。幸せだけを見ろ。
ここには何もないが自然だけはある。
自然はお前らを死なない程度には十分毎年食わしてくれる。
自然から頂戴しろ。
そして謙虚に、つつましく生きろ。

それが父さんのおまえらへの遺言だ。

 

後2、3年後のことをそろそろ考えておきなさい、と父は付け加えて言いました。

明日、46歳の誕生日がきます。

年齢は単なる数字と思いますが、この機会に2、3年先のことを考える1年を過ごしてみようと思います。