生き者

先日、4年振りに実家に犬が来ました。

両親は生前の犬を大層かわいがり17年生きたシーズーを失い、母はストレスで原因不明の皮膚病になりました。

父は良い事があると死んだシーズーのお陰だといつも言いました。

新しく来た小さな生き物はまたシーズーの雄で、後15年生きたとしたら両親は93歳と85歳になります。

 

友人の犬「ろっくん」が今危篤だそうです。

8歳のろっくんには小指を穴があくほど噛まれ、手も幾度も噛まれた思い出があります。

散歩をしていると行き交う人が「かわいいわんちゃんね」という顔の持ち主で、

愛嬌があり、人間の寂しさや冷たさ、気まぐれなんかを知っている様な、そんなかわいいだけではない犬です。

ろっくんが危篤と聞いて動揺しましたが、4年前に死んだ実家のシーズーや、新しくきたシーズー、そしてろっくんの事を思うと、生き者は人より先に寿命が来てしまう者で、それを知って飼っているのですが

命は永遠に続くといつの間にか錯覚してしまうのです。

 

17年のシーズー、新しく来たシーズー、そしてろっくん、ここに来てくれてありがとう。